小泉宗雄・「三光太源文化研究所」のご案内

特別編(第四十話C)2022年7月


令和四年7月吉日


スピリチュアル エピソード 特別編 第四十話


ローム太霊がその死を哀惜された

父小泉平一の軌跡



第四十話

ローム大霊の聖経に記された

神業達成への道筋について


その4 三振一握の予言は未だ空しくー。


 その様にして空しく奇人は去って行きましたが、それでも平一は希望を失わず、真の奇人との邂逅と行業に励みました。
 しかし、何が神慮に叶わなかったのか、凡夫の私には永遠の謎でありますが、あれだけ多くの高貴な神霊から賜った啓示、霊言もむなしく、その願いは叶えられる事無く、平一は昭和58年5月1日79歳の生涯を終えました。
 その前後の有様は、後日お話しすることと致しますが、今日は平一が待望した三振一握についての顛末をお話し致します。
 北原猪義が没した後、太源石油は世田谷の自宅に移して。その代表者を私に代え、石油資源開発にご挨拶を済ませました。
 それ以降、盆暮の2回に手土産を携えて同社の国内石油開発の担当部長を訪問して、その後の状況伺いました。
 同氏からはいつも「いずれまた採掘の番が回ってくるので、気長に待つように―」とのメッセージがありましたが、平成12年10月のある日、ご来社願いたいとの通知が来ました。何事かと同社を訪れると、豊野油田の共同開発契約の廃棄を云われました。
 理由は、同社が色々な形で保有している鉱区が3万件程あるが、年に手が付けられるのは数件に過ぎない事、そのためにこの度国の指令で、極力民間の手で地下資源開発を行うようにとの示達があったためとの事でありました。
 私は、三振一握の機会は喪失してしまうと愕然と致しましたが、これも神意と思い、その場で了承しました。
 すると、部長はほっとしたような安堵の表情を見せました。多分私があれこれ条件を付けて、交渉が難航すると思っていたようでした。そして、其のお礼にと、同社が調査した豊野油田に関する一切の資料を手渡して呉れたのです。
 その中の報告書には、この鉱区には多分石油の油脈はあるだろうが、其の埋蔵量の大きさに確信が持てないので、経済効率上着手出来ないでいると記されておりましたー。
 そして、昭和63年8月、私は長年勤務していた綜研から単身独立して、株式会社綜研情報工芸を設立しました。
 その業務の多忙の中でも、豊野油田開発の神業の三振一握を忘れることは出来ませんでした。
 というのは、ひそかに私は、平一が豊野油田開発に成功して、崇高な神から託された真の使命を達成した後、私が事業を継承した暁には、その収益で是非とも行いたい事業が二つあったのです。
 第一は、二人の兄の命を奪った癌と結核と、併せて私が子供の頃苦しめられた、言語障害に関する研究と治療の機関の創設であります。そして今一つは、神の存在を人々に知らしめるための、やはり研究機関の創設でありました。
 そのためもあり、三振一握は心から離れず、残された只一人の関係者伊田一善先生を頼りとして、月額いくばくかの顧問料を差し上げて、先生の知己先等への打診を行いました。
 又、先生の勧めにより、平一が生前申請していた長野県安茂里の試掘権の認可が下りたことから、この権利を取得したり、同じく、白馬の試掘権を取得して、豊野油田への注目を高める等、あれこれと手探りの活動を続けましたが、何分とも巨額の開発費用が必要なことから、これらに興味を示す企業と出会うことは出来ませんでした。
 その中で2度、豊野油田をプレゼンする機会がありました。
 一回は、高校からの親友岸田和彦君の友人の内田勝馬氏が興味を持ち、平成14年に日石三菱株式会社にルートがあるとの事なので、資料をまとめて提出したのですが、レスポンスは興味がないとの事でした。
 又、2019年、友人の一色孝義氏から、電通系の広告代理店の社長の夫人が、手広く鉱区権の売買の仲介を行っているとの事で紹介を得て、同様に資料を提出いたしましたが、反応はありませんでした。
 太源石油は休眠会社として存続し、毎年10月にはその旨の税務申告を行い、豊野油田は2年単位で採掘権延長の申請を行って、その権利は保有し続けております。
 今年も、平一が没してから、41回目の申告書を提出する予定でおります。
 この様にして、ただ一人残された子として、いずれあの世で父と再会した時に、その意志を受け継いで努力を重ねましたと報告が出来るよう、努めております。
 なお、私が豊野油田成功後の事業として夢に抱いていた、神の存在を世に知らせるための研究事業については、2014年に「最後の物理霊媒竹内満朋の降霊会でローム大霊が講話された、死後の世界・神霊界・の実相に関する研究」を上梓すると共に、三光太源文化研究所を開設し、そのホームページにこの様な小文を掲出して、今回で107回に至っておりますー。
                     完