小泉宗雄・「三光太源文化研究所」のご案内

第26話(その4)2016年11月


 平成28年11月吉日


スピリチュアル エピソード 第26話(その4)

私の背後霊になった恩師M社長の話



その4 人間の魂の格と死後のあり方
     について

        −M社長とY君の船は今−



 死後の魂の格・大きさは、この様な生前の行為で形成されるのでしょう。私に示されたM社長の格は大きく、遺憾ながらW君の格は、そこまで大きく育たなかったようであります。
 なお、M社長の晩年の挫折は、格を貶めるものではなかったと思われます。志が遂げられるか否かには、人知を超えた運命があります。だから私は「今に楚狂の歌も有れ、人生意気に感じては成否をたれか挙げつろう」−土井晩翠が長詩「星落秋風五丈原」で諸葛孔明を称えたこの『生き方』が大切だと感得しました。
 −ここで、是非付け加えておかなければならないのが、その「格」に宿った「生涯を通じての善行と悪行の差し引き量」であります。「善行」が勝れば、永遠に進歩向上の道を進み、「悪行」が多いと、所謂地獄に「神が落すと言うよりも、その重さのために自分で落ちて行くのだ」とローム太霊は諭しておられます。
 この魂の格を船に例え、今回のケーススタディの結果を要約すると、次のようになります。
 M社長の「格」は大型商船の様に立派なものでありましょう。そして、現世の港を離れて幽界に船出し、堂々と永遠に向かって航海を開始しました。
 一方、失意のうちに港を離れたY君の小型の船は、現世への執着もあって波に翻弄され、岸辺で見送る私に助けを求めてロープを投げました。そのロープが私の身体に巻き付いて、困り果てました。
 それを目にしたM社長は、ロープを手繰って船尾に装着し、Y君の船を引き船して港を出ようとしました。然るに私の姿を見かけたM社長は「あの小泉の所に未だ綜研の文化がある。しばし、彼の所でやり残した志を−」M社長の大型船は、船頭を港に返しました。そして、奇跡に近い成果を私の会社に齎したのです−。
 今、M社長の大型船は、Y君の小型の舟を曳船して、永遠に向かって堂々と航海していることでしょう。そして、Y君の舟も、早晩、自らのエンジンで航海を始めることと思われます。
 生きる意義とは、生涯を掛けて格を大きくすることと、海底に沈没することなく、永遠に向かって航海できる善行を積むことなのでしょう。最後に、心から恩師とY君の航海の富裕を祈るものであります。