小泉宗雄・「三光太源文化研究所」のご案内
  
  
  
  
  
  
  
  
   平成29年4月吉日
  
  スピリチュアル エピソード 第31話
  
  
  
    
      
        「それが水子の姪だったとは!邪険に追い払って後悔した話」 | 
      
    
  
  
  
   もう肉親の親族がほとんどいなくなってしまった私は、新年の恒例として、大宮にいる家内の兄夫婦の所に年賀の挨拶に行くのを常としていす。
   そして、それは15年ほど前の1月2日の事でした。ご馳走になった夕餉が楽しくて、いささか飲みすぎてしまったので泊めてもらうことにしました。
  
   床についてうとうとした時、突然
  
   「叔父ちゃん」
  
   姿ははっきり見えませんでしたが、女の子がそう云って私に跳びついて来たのです。
  
   「なんだ、なんだこれは!」私には二人の兄が独身で夭折し、親族との深い付き合いも少なかったために、「叔父ちゃん」と呼んでくれる幼い甥や姪はいませんでした。だから、すっかり慌ててしまったのです。
  
   「これはきっと魔に違いない」
   そう思って振り離し、邪険に追い払ってしまいました。
  
   ところが、次の瞬間、はっと思いだしたのです、義兄夫婦には「晶光水子」と名付けた水子のいたことを−。
   「しまった。今のは晶光水子なんだ、私に会いに来てくれたんだ!。慌てて寝床に座りなおして「ごめん、ごめん」と謝り、一生懸命真言を唱えましたが後の祭りでした。晶光水子は二度と出て来てはくれませんでした。
  
   それ以来、家で行う彼岸と盆の祖霊祭には「晶光水子」の御霊を加えて供養していますが、30話でお話しした一雄とみほこの様に、未だ会いに出てきてはくれないのです。
  
  
  「晶光水子ちゃん、どうか一度お顔を見せておくれ−」  
                                
  完